ニッチ戦略コラム

NICHE STRATEGY COLUMN

差別化戦略 中小企業バージョン

差別化 の定義

私たちは、普段使っている言葉を、当たり前だと考え、その言葉自体のことを深く考えず、あいまいなまま使っています。
それで、「わかっているつもり」「わかっているはず」「わかっているふり」をしているのです。
「差別化」という言葉も同じだと思います。だから、社員に伝わらないのです。
このメルマガ・映像では、そのような「当たり前」と思われるようなことも含めて、ハッキリと定義づけしていきます。

その手始めが、「差別化」です。
差別化とは、「勝つ理由となる、競合より優れた魅力的な何かを持つこと」とします。
もちろん、顧客にとっての魅力であることは言うまでもありません。
差別化の究極が独自化です。

次に事業戦略ですが、経営学の定義ではなく、このメルマガ・映像のオリジナルの定義となります。
ドラッカーは戦略を決める3要素として「市場・商品・流通チャネル」をあげています。
これにしたがい、「事業戦略とは、売り先・売るモノ・売り方を最適に組み合わせること」とします。
したがって、「差別化戦略とは、勝つために競合より優れた魅力的な何かを持つために、売り先・売るモノ・売り方を最適に組み合わせること」とします。
そのベースになるものが「自社の強み」です。

差別化 品質バージョン

すべての人が価格だけで「何を買うか」「どこで買うか」を決定するわけではありません。
「品質」を基準に他のところで買うよりも20%~30%高いモノを買う人もいるのです。
ここでポイントとなるのは、価格の納得性です。
高い金額でも買う人は、単に高いから買っているのではなく、価格にあった品質だから買っているのです。

差別化 見える化バージョン

「知らないものは買いようがない」「上手に商品の機能を伝える」「説明を不要にする」ことを、「品質で差別化」と組み合わせて使うと効果があります。
たとえば、食べ物は、「試食」で商品説明を不要にすることができます。
食べられないものは、「視覚に訴える」必要があります。
陳列の仕方、ネーミングの仕方、イラストや写真によって、商品説明なくても顧客に商品がわかるようにすることの大切さをわかってください。

たとえば、バリュープランニングのパンツの特徴は、「はき易さ」(ストレッチ性:伸縮性)と「しわになりにくい」です。
それを、はき易さは「腰をかがめたマネキン」で見せ、しわになりにくさは、丸めて筒に入れて陳列し、買って帰って「筒から取り出して広げたときに、しわになっていない」ことでわかるようにしています。
あるいは、小林製薬の商品のネーミングとパッケージの写真やイラストです。
見ると当たり前のように感じるものばかりですが、もともと医薬品は薬剤師が説明して販売するのが当たり前でした。
そうした意味では、同社の説明を不要にしたことはイノベーションだったと言えます。

差別化 事業目的バージョン

商品やサービスが同じでも、商品やサービスの「性格」を変えることで差別化は図れるという典型的な事例です。
ドラッカーが最も好む方法でもあります。
ここでは、成熟産業である音楽教室を事例にあげてみます。
ヤマハなどの音楽教室は、「楽器が上手に弾けるようになるため」のサービス施設です。
ところが、ある音楽教室は、「バンドをやりたい」人のためのサービス施設です。
おなじ楽器を習うのですが、目的がまったく違います。
その違いによって、同社には、バンドをやりたい人が集まってくるのです。
そのため、同社のサービスは、楽器が弾けるようになるための「レッスン」、バンドをやるためのステージの設定や企画、メンバーの斡旋などの「バンドサービス」の2段階になっております。
また、その音楽教室のサービスの特徴の一つに、「楽器無料プレゼント」があります。
大手の音楽教室は楽器メーカーがやっているので、楽器の販売が目的ですから、楽器を無料でプレゼントすることはできません。
強力なライバルがマネできないサービスをするという発想は、差別化を図るうえで欠かせない要素です。
御社でも考えてみてください。

差別化 収益源を変えるバージョン

業界の常識であった主力商品を、主力商品を売るための補助(販売促進)商品にするというのがこの事例です。
ある情報機器の販売会社は、同業他社が主力商品としている情報機器を、保守料やサービス料を発生させるための補助商品としてビジネス・モデルを組み立てています。
これも「売り先」「売るモノ」は変わりませんが、「売り方」を変えることで価格設定をし直し、競争優位をつくり出しています。
情報機器で儲かるのではなく保守料やサービス料で儲かる仕組みにしているのです。

差別化は単純だか簡単ではない

何事も、「言うは易く、行なうは難(かた)し」です。
しかし、差別化に関しては、「言うは易く、行なうは単純」です。
ただし、単純と簡単は違います。
「継続は力なり」と言いますが、継続的な何かが顧客との信頼関係をつくり、業績の安定の下支えをしてくれます。

先日、あるセミナーの懇親会の席で、一人の受講者が「一枚のはがきで売上げを伸ばす法」(竹田陽一著、中経出版)の話をしました。
ある金融機関の受付の女性が、毎日、はがきを5枚書くことで、顧客との信頼関係を築き、各種キャンペーンでバツグンの成績を残したということです。
その人は、「受付の女性がそれをするのに、経営者である自分がしないのは怠慢以外の何物でもない」と思い、はがき書きをずっと続けている、とのことでした。
また、その成果は出ていると言っていました。
「単純だが、簡単ではない」と言うのはこのことです。
この本はベストセラーにもなりましたので、10万人くらいの人が読んだと思います。
しかし、それを実践している人は数%にも満たないのではないでしょうか。
また、実践している人でも、本著のテーマでもある「心を伝える」ことを意識している人は、さらに少ないと思います。
「差別化を図るものは徹底」です。

特別のことをするのではなく、誰でも知っていて、誰にでもできる普通の良いことを、人がやらないレベルでするのです。
私がドラッカーの著書を250回以上回読んだのも、その一つだと思います。
それで差別化できました。
今は、やろうとする人が少ない「ニッチ戦略」の分野で、人がやりたがらないレベルの理論を、人がやりたがらないめんどうくさい方法で、普及活動をしています。

今回のような思考法は、下記のビジネス教材で習得できます

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