ニッチ戦略コラム

NICHE STRATEGY COLUMN

中小企業経営 知りたいことをシンプルに伝える

今回は、「顧客が知りたいことをシンプルに伝える」を、ジャパネットたかたを事例にして説明します。

ジャパネットたかたの経営理念

1986年、カメラ店ソニーショップとして設立した同社は、1990年に第1回目のラジオショッピングで通販事業を開始しました。
それ以降の同社の歴史は、通信販売のチャネル開発の歴史でもあります。
同社の経営理念は、「『モノ』の向こうにある生活や変化を伝えたい。より多くの人々の『快適ライフのパートナー』を目指して」です。
そして、その理念を実現するために4つのミッションをかかげています。
私たちがTVショッピングなどで見ている同社のCMはこれらミッションに基づいています。
これにより同社の2017年12月期の売上げは1,917億円だそうです。

4つのミッション

(1)商品の先にある「生活」や「感動」を届けること
(2)身近で便利で安心・快適な買い物手段であること
(3)商品の最大限の価値を伝えること
(4)楽しさ、面白さ、元気を与えること、となっています。

(1)は、商品そのものではなく、その商品が生活にもたらす感動や豊かさを提供したい。
つまり、ドラッカーがいう「顧客は商品を買っているのではない。商品を買って得られる効用を買っている」そのものです。
(2)は、通販の最大限のメリットを活かすことです。
同社の媒体は、新聞や折り込み広告の紙媒体、インターネット、TV、ラジオと、今日で考えられる媒体をすべて使っています。
また、安心・安全を確保するため、情報セキュリティの充実、受注が仕事ではなく納得して買って頂くことが主な仕事になっているコールセンターなどに力を入れています。
(3)は、私たちがTVのCMで見ていますので説明の必要はないでしょう。
(4)は、笑いと通販のコラボ番組「ジャパネットたかたよしもと」などの企画です。

大切なのは顧客が知りたいこと

デジタルボイスレコーダーは、ビジネスパーソンの道具でした。
しかし、働く母親が「おやつは冷蔵庫にあるよ」と録音すれば、子どもは喜びます。
また、高齢者には「明日の予定を忘れないようにレコーダーに吹き込んで寝ましょう」と、使い方を説明すると買ってもらえます。
「たった、これだけで新しい市場が開拓できる」と創業者の高田さんは言っていました。
そうなんです。なんの変哲もない家電商品を「幸せになれる商品の使い方」の事例を入れて説明するだけで、新しい市場(ビジネスではなく家庭)が開けるのです。
これはアメリカのアップル社の創業者:故スティーブ・ジョブズが言った「大切なことは、客が知りたいことをシンプルに伝えること」と同じです。

コミュニケーションギャップを埋める

コミュニケーションとは「意思疎通」と訳されますが、生産者が言いたいことが消費者に伝わらなければ(疎通しなければ)商品は売れません。
たとえば、日本酒は、ビールや焼酎、ワインなどに押され、市場が縮小しています。
その日本酒もその良さがわかれば売れます。
実際に、ある時、岐阜県の高山市でのイベントで、ジャパネットたかたが自前のテレビ中継車を出して地酒の通販をしたところ、2千本以上売れたそうです。

言いたいことよりも知りたいこと

私たちは、自社の商品や販売への思い入れが強すぎるため、ついつい顧客が知りたい「その商品やサービスを買うとどんな良いことがあるの?」よりも、商品の「機能」や「品質」など、自分たちの努力の結果を強調し、それをわかってもらおうとしがちです。
しかし、そのようなことは、商品を買う前提条件にすぎません。
大切なのは、「その商品がどんな幸せ、メリットをもたらすか」のほうです。

今回のような思考法は、下記のビジネス教材で習得できます

\ 中小企業経営の基本と原則が見て・聴いて・質問してわかる教材 /

  • 内 容:中小企業経営の基本をマスターする
  • 対象者:経営基盤を強化したい中小企業の経営者
  • 費 用:4,980円(税別)と5,980円(税別)
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