ペルソナイズ戦略コラム

PERSONAIZE STRATEGY COLUMN

正しい答えを引き出すために

◆正しい質問って何?◆

イノベーションの元祖でもあるピーター・ドラッカーは「正しい質問をしなければ、正しい答えは得られない」という趣旨のことを強調しています。
また、「正しい質問の仕方を知らなければ、何も発見することはできない」とイノベーション論の大家であるクレイトン・M・クリステンセンも言っています。

先月、藤屋が主催している【ペルソナイズ戦略】の塾生さんにアンケートをお願いし、回答を集計してみると、一番評価して頂いていたのは「藤屋の質問力」でした。この質問力ですが、つぎのような順番でやっています。

  • まず、塾生企業の状況を質問します。
  • そうして、原理・原則に従って考えたうえで、すべてを疑ってみます。
  • 私の原理・原則は、ドラッカーのマネジメント論です。
  • そのうえで、塾生企業の「理想的な状況」を考えると、ほとんどの場合、塾生さんが考えている正しいと考えている状況と違っています。
  • そこで、正しい答えを引き出すために、次の質問をしたり、アドバイスをしたりしています。

ある日、「10年で社長を辞めて、やりたいことをやりたい」と言った、ある中小企業のオーナー一族ではない新米の経営者に、「10年で社長を辞めるというサラリーマン根性の経営者に、社員さんが本気でついてくると思いますか?」と質問しました。
答えは、「いいえ」でした。
「では、どうしますか?」と続けて質問しました。
「やりぬく覚悟で務めます!」という答えが返ってきました。
これが、正しい答えを引き出すための、正しい質問です。

◆ちょっと話は逸(そ)れますが・・・◆

大企業の経営者には、このような質問はしません。大企業は任期制ですから、社員さんは、10年で辞めるのが当たり前と考えていますので、社長の任期に関わらず、自分のやるべきことをやるだけです。
大企業では、ロイヤリティの対象は会社ですが、中小企業では、社長がロイヤリティの対象になります。
それだけ、中小企業では、社長が身近な存在なのです。
ですから、上記の経営者の場合、「自分が全身全霊で会社を引っ張るから、付いてきて欲しい」と言うべきです。

◆正しい質問の意義◆

たとえば、「自動車とは何ですか?」と質問したとします。

  • 移動手段です!
  • ステータスのシンボルです!
  • 趣味です!

という答えが返ってきたとします。

この答えによって、

  • どのような顧客に
  • どのようなコンセプト(基本構想)で
  • どのような仕様にし
  • どのような流通経路で販売し
  • どのような販売促進をし

が変わってきます。

たとえば、「交通機関の一部」と答えたとします。
「交通機関」という観点から考えれば、自動車は交通機関のひとつの部品にすぎません。
このような視点で考えると、レンタカーやカーシェアリングというビジネスが発想できます。

これが、正しい答え(この場合は戦略)を引き出すための質問の意義です。

◆答えは暗記するものではない◆

このように、質問によって、事業目的や事業戦略さえも変わっていくものです。
したがって、答えは覚えるものではなく、正しい質問によって、新たに気付いたり、見直したり、修正したり、改善していくものです。
藤屋が主催している【ペルソナイズ戦略】では、「答えを教えるのではなく、考え方を習得してもらう」というコンセプトでプログラムを組んでいます。
そうして、塾生さんには、ドラッカー経営の原理・原則から質問を投げかけています。
それは、経営者の仕事の本質は、「考えること」だからです。
【ペルソナイズ戦略】に1年(半年クールの2回)も在籍すれば、業績が向上するのは当たり前と言えば、当たり前ですね。

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